Part3/8 Parisへ
2008/8/8(金)
朝風呂:
翌朝風呂に入ると、シャワーの使い方がわからず困る。
口紅くらいの突起があって押し込むとカラン、引っ張るとシャワーだったが、異常に固く、一旦押し込むと元に戻せなかった。
ただの親指大の突起で、引っ張り方向に引っ掛かりが全く無い。捻ると頭が外れたがねじが露出しただけでどうしようもない。
結局フロントに連絡して最初に来たおばちゃん(腕力はありそう)は歯が立たず、代打の兄ちゃん(190cmくらいの大男)が「これは固いなあ」と言いつつ何とか力ずくで解決。対応は悪くなかったので不愉快ではないが、なんでこんなデザインなの?と苦情が来ないのだろうか?
CDG探検:
宿は12時くらいまで滞在可能であったが、時間が勿体無いので9時過ぎにチェックアウト。
CDGVALにてT1見物へ。ドーナツ状の建物を2周したが、朝食取れそうな店があまり空いていない。マクドは嫌だったので別のサンドイッチ屋へ。メニューは英仏併記だが、手元にはなくて店員の後ろにしかないので、遠くて指差しはできないのがつらい。
Laitの発音が通じず困ったがHotMilkで通じたので拍子抜け。
食い物はパニーニとサンドイッチ注文。普通に食べれたが少し固い感じ。
サンドイッチ屋の向かいに薬局があり、やっと目薬購入。
実は釣りで小銭が欲しかったのであるが、端数を揃えろとチェックが入り負けてしまう。OTL
初めてのRER:
CDGVALでT2へ戻り少しぶらついた後、RERにてパリ市内へ。時刻は11時半くらい。
CDGVALから何度か見かけたが、空港の公用車として愛車(RENAULT
twingo)がたくさん走っていて嬉しくなってしまう。
CDG仕様のtwingo。誘導路を爆走する姿も散見し一人ニヤ付くあやしい私。
切符を購入しようとするが券売機は小銭かカードしか使えない。が、手持ちのカード(楽天VISA)は受け付けず。
相方のカード(Master)はすんなり受け付けたのでそれで決済してもらう。
実は自分もMasterのカードを1枚持っているが、何枚もカードを持ち歩くのが嫌だったので、メインの楽天VISAと予備のNicosVISAの2枚にしておき、Masterはお留守番にしてきた。VISAだからダメなのか不明であるが、そうであればちょっと残念。
駅は閑散としているだけで、雰囲気もそんなに悪くなく、RERにもさほど待たずに乗れたのだが、車内は先週見たTV(弾丸トラベラー)の通り、落書きだらけ。事前に知っていたので驚きはしないが、窓一面に傷入れて落書きしてあるのはちょっと引くかも。
乗るときに表示がわかならかったがたまたま快速だったようで、空港駅を出ると駅をバンバン通過していく。
空港を離れると周囲は何もなく、ほんとにParisに行くのか疑いたくなるくらい。
そんな事を考えた時、いきなり子連れのおっさんがバイオリン(そんなにうまくない)を弾き出し、子供に銭を回収させていた。子供は10歳いかないくらいだと思ったがすでに熟練していて、目で訴えられ思わずお金を渡しそうになった。
まあ趣味で弾いてる分には微笑ましいレベルであるが、大道芸としてはイマイチだったので申し訳ないが金は払わなかった。
やっと市街地に入ったころ、まったく駅に止まらないので、少し不安になる。
さすがにシャトレレアル駅通過はありえないとは思ったが・・・。
シャトレレアル駅:
不安なのもつかの間、シャトレレアル駅にて無事下車。記念すべきパリ初上陸である。
駅ホームはまあ、都会の大きな駅といった趣。たしかに美しくはないが身の危険を感じるほどではない。
ないのだが・・・。
地下ホームから上がるエレベータは、なにかギシギシと異音(?)がする・・・。そしてなんか妙に汚い・・・。紙くずが散乱しているし・・・。コンコースに上がっても雰囲気はあまり変わらず、複数路線が交差する構内は広さも含めて難波駅界隈の雰囲気に近い。
とりあえず外に出ようと、メトロ構内を突っ切ってなんとか改札外へ。
地上へは更に何度かエスカレータを使うが、最後のがなんと故障!
探せばエレベータもあるようだったが、出口が見えたので荷物かついで脇の階段を上る。(相方に配慮の足りない私)
どうにか屋外に出た・・・と思いきや、手持ちの地図と風景が一致しない。
どうやら今度はForum des
Hallesの中庭のようである。キーホルダの磁石で方向確認した上で真の出口へ。
Prince Hotel Forum:
Forum des
Hallesを出た後も、繁華街は続く。建物の雰囲気が皆似ているので少し迷いかけたが、通りの名前を参考に10分程ウロウロして、今宵の宿Prince Hotel
Forum発見!看板が控えめ過ぎてなかなかわからなかった。
チェックインは15時からだが荷物はフロント前のロビーで預かってくれるとのこと。
貴重品は置けないが、大物は早速預けて周囲の散策へ繰り出す。
地図はガイド本の付録他を持参していたが、フロントでホテルの場所入りの市内地図があったのでもらっとく。
念押しでホテル周囲の目印(目立つ店や看板など)をチェックして、出発。
Sebastpol通り散策:
まずは南へ少し歩くとシテ島なので、ノートルダム大聖堂&サントシャペルを探しに行くことにした。
Sebastpol通りに出たところで街頭地図とにらめっこしていると、イタリア人らしき母娘(?)に道を聞かれる。
どうもオペラ座に行きたいようだが、お互い英語片言なのと土地カンゼロなので難航。現在地もわからないのに道を聞かれてもつらいものがある。結局うまく伝えられずあちらが根負け。
ふらつーで予習していたので「もしかしてスリ?」という警戒はしていたが、特にそのような素振りはなし。
Sebastpol通りを南へ。
都会ど真ん中の大通りだが、やっと落ち着きを取り戻して眺めれば、沿道の建物に統一感あり美しい。
道も、大通りは意外と綺麗。心配していた犬の糞も落ちてない。というか野良犬猫は全く居ない。
ただ、至る所にごみ箱(というかごみ袋を固定具にくくったもの)が設置してあるにもかかわらず、紙くず系はポイ捨てされている。
あと、野良はいないが、散歩犬は多数見かけた。パリ人は犬好きなのかも。
予想通りではあるが、真夏なのにセミがいない。アメリカもそうであるがパリの人が大阪に来るとさぞやうるさいことであろう。虫は蚊と蜂が時々いるくらい。
あと、予想外だったのがハト。まさにハト天国である。カラスもは居るには居るが非常に肩身が狭そうである。
しかし、ハトの動きのとろいこと。雑踏で露骨に踏んづけられている奴も居て(無事だったが)ビックリする。
落ちていたフランスパンを2、3羽つついていたが、固い外側は残して真ん中だけ食べている。なんて贅沢な。
日本なら、数十羽群がって争奪戦必至だが、ここにはそのような殺伐さはない。
シテ島:
ほどなくシテ島到着。下見だけのつもりだったが、ノートルダム大聖堂の行列は割と進みが早そうだったので並ぶことにした。10分ほどで礼拝堂の中へ。料金は用意したが不要だった。(塔に上ると有料と思われる)
本格的な教会建築は、長崎の大浦天主堂を見たきりだったので、石造りのアーチとステンドグラスの空間の荘厳さにしばし見とれる。しかし、どうやって作るのか疑うほど広い空間。天井も高い、もちろん洋の東西で趣は異なるが、小学生の頃に東大寺の大仏殿に行った時のことを思い出した。どでかいお堂に観光客多数という雰囲気は似たような感じ。
ただ、一番奥に、小部屋に仕切られた場所があり、その内のひとつで尼さんらしき人がお祈り中。
ちょっと感心したのは、こういうところでキャーキャー騒ぐ子供がここには居ない。
日本なら嬌声を上げそうな年頃の子供はたくさん居るのだが、みな行儀が良い。
30分ほど見物して、今度は隣のサントシャペルへ。
裁判所?の敷地にあるような感じで、正門らしきゲートの脇に入り口あり。
写真左隅の街路樹の下あたりに入り口あり
ここの行列もさほど長くなかったので並ぶ。
こちらも待ち時間10分ほどであったが、途中で小雨がパラついてきた。
折りたたみ傘は宿に置いてきたので一旦戻るか?と悩んでいたら、前のペアがたまたま日本人で、気を使わせてしまい、相傘しますか?と声をかけられる。流石に気が引けると言うか物理的に無理なので、お志のみ有難く頂戴した。結局、本降りにはならず事なきを得る。
サントシャペル:
予備知識は「礼拝堂が綺麗」「ノートルダムへは先に行け」だけ。
チケットを見せて中に入ると、天井の低い、なんてことのない広間しかない。
奥に入り口があるわけでもなく1周して、「まちがえた?」と思った時、入り口脇に小さく狭い螺旋階段があるのを発見。
かなり狭いので入っていいのか躊躇したが、前の人に続いて登ると段数はちょびっとだった。
前を行く外人さんが突然「おぉ〜」と驚く様に、何を大げさな、と思ったのもつかの間、「うおぉ〜!」と思わず声が出る。
誰が、いやどなたが仰ったのか知らないが「ノートルダムへは先に行け」は金言である。
写真や動画ではここの美しさの半分も伝わらない。私が言うまでも無いがここは必見である。
階段登ってくる人皆、似たような反応で面白かった。
写真では伝えきれないので、現場へ足を運んで頂きたい。
カフェ:
いきなり大物2連発に圧倒されたのか、喉が渇いたので、適当なカフェを物色。
入りやすそうな店を見つけウェイターを捕まえると、「外か内か?」と聞かれ何も考えず「中が良い」と答える。
中は結構広いが、飯時ではなかったので閑散としていた。
割と奥の方の席に通されるが、どうも喫茶ではなく食事する雰囲気。
案の定メニューも食事だけだったので、ちょっと戸惑うがオレンジジュースとシードルのみ注文。
ウェイターも妙な顔をしていたが、今にして思えば食事は中、喫茶は外という仕来りがあるようである。(予習不足)
ポンヌフとセーヌ川遊覧船を望む。
チェックイン:
15時になったので、宿に戻って、今度こそチェックイン。カードも問題なく使えてほっとする。
楽天で予約していたので別に驚くことはないが、受付の西洋人女性(日本語片言)に「らくてん?」とか言われるとちょっと違和感あり。
さて、部屋はフランス式3階・・・はいいのだが、リフトが狭すぎる。階段はもっと狭いが・・・。
手ぶら大人2人で満員。スーツケースと一人で先に上がる。
大きめのスーツケースだと人だけ先に上ってスーツケース一人旅になりそうな勢い。
廊下には窓がなく、照明は時限スイッチの為、真昼なのに真っ暗。
これは一般知識として予習済みだったので慌てずスイッチを探す。
一番奥の部屋へ。かなり年季が入っているが、掃除は完璧。
ただちょっと気になったのがエアコンがない。
肌寒い日もあるくらいで結局不要だったが、日本人的感覚からすると8月に冷房無しのホテルは不安になったのも事実。
暖房はあるようだったが電源が入らず未確認。
個人的には、最低限のところ(清潔感とか)はピシッとしており、むしろ外国で下宿しているようで楽しかったが、前日の宿がすばらしく綺麗だったせいか、あまりの落差に相方絶句。
レアル散策:
相方は流石に疲れが出て昼寝するとのことなので、物資調達を兼ねレアル界隈を一人散策。
中華とベトナムの境目が曖昧だが、アジア系の料理屋も点在するので食事には困らなさそう。
そして、西へ少し歩いたところにMONO'P発見!
チーズケーキとプチトマト、水(バドワ)、ヨーグルト、オレンジジュースなど買い込む。
プチトマトは予定外だったが非常にうまそうだったので購入。
予想に違わず、めちゃうまい!トマトは果物であることを再確認した。
全部食べそうだったが、おやつにとっとく。
HOTEL近所にケバブ屋さんあり。結局食いそびれたが・・・。
メトロ初体験:
相方が起き出しても時計はまだ19時。
しかしまだまだ明るいので、明日のTGVに備えてモンパルナス駅まで下見することにした。
カルネを買おうとするが、自販機の操作がわからず閉口。英語モードにはできるがその後の操作がわからない。
横にいた青年がみかねて助けてくれ、どこまで行くのかと聞かれ、「もんぱーなっす!どぅ!」と答えると、ああ、これじゃなくて、とパパパと操作してくれた。カルネの買い方くらい覚えておかねば、と思い、別の駅で空いた機械がないか探してみようと心に誓う。しかしながらフランス人は愛想は悪いがなかなか親切だ。
シャトレ駅からメトロで一本、と高をくくっていたが、ホームまでは結構歩く。
シャトレ駅まで構内直結ではあるが、RERのゲートをくぐってそのまた先。(隣駅なので当たり前なのだが)
後日、ホテル至近にレアル駅の入り口があり、メトロにはそこから乗れることが判明したが、この時はそこまで頭が回らなかった。
メトロの乗車時間は10分くらい。駅構内移動の方が時間がかかった?くらいの感覚。
車内は冷房がないが不快というほどではない。それよりも加減速がきついことに驚く。
JRなら非常ブレーキかけたってこんなGはかからないが、こちらではこれが当たり前、といった雰囲気。
駅間が短いのか、ぐぐぐ〜っと加速して、加速が止んだ直後にキューッっという感じで止まる。
あと、ドアが半自動なのは予習済みだったが、皆、停車前に開けるのにビビる。
ドアがバシャーン!と開いてからも数m単位で車が動いている。
メトロのドアもそうだが、改札の自動ドアもバン!と開いて突然バン!と閉まる。
こちらの機械はなんでも大味な動き。アメリカより荒っぽい感じがした。
モンパルナス駅:
さて、モンパルナスで下車して、TGV乗り場まではまたまた結構歩く。
大阪で言えば阪急梅田から西梅田くらいの感覚か。途中にムービングウオーク(阪急梅田にあるあれ)あるが、これが半端なく長い。3本あって真ん中に「ハイスピード!注意!」とあるが調整中の為乗れず。9km/hとの表示あり。一回乗ってみたい。
そう言えばエスカレータも日本に比べて速いと感じるが、日本と違って乗るのに躊躇するお年寄りは見かけなかった。
てくてく歩くと、いかにも駅のコンコースでござい、といった感じの広場に出る。
券売機群の奥に、TGV他の姿を発見、乗り場は櫛型ホーム(阪急梅田とかJR上野みたいな感じ)になっており、旅情を誘う。
ここまでの道のりであるが、特に迷うことは無く意外と楽勝だった。わざわざ下見するほどでもなかったが、距離感掴めたので明朝は安心である。宿から所要時間は30分足らず。手ぶら/軽装なら楽勝コースか。
ただ、人により迷子ポイントは違うと思うので、不安な方は下見しておくとよい。
コンコースにPAULがあったので明日の朝食はそこで調達できそう。
モンパルナス周辺を散策しようとも思ったが、日も暮れたし、初日から飛ばしすぎると持たないので、今日は我慢。
モンパルナス駅の窓口は暇そうだったので、小銭稼ぎも兼ねてカルネ購入するが「コイン持ってるよね?コ・イ・ン!これ!」的な対応されしぶしぶ硬貨で払う。なぜ皆そこまで釣銭を嫌がるのか。
レアルに戻り、夕食を取る事にしたが、こってりしたものは避けたかったので、宿の近所のべトナム屋さんでPho。
13ユーロしたがなかなかうまかった。
Last update 2010.3.22